自分に合った診療科目で働こう。

◎各診療科目の特徴と、看護業務について語ります◎

形成外科の仕事内容と整形外科との違いについて

形成外科看護師の仕事内容はどんなことがあるのでしょうか。その前に形成外科とは、どんな治療をする診療科なのか説明します。先天性の身体部位の欠損や疾患などによる身体組織の異常や変形、ケガなどにより損傷した身体部位などをあらゆる手法や特殊な技術を使って、機能的かつ形態的により美しく正常に近づけることを目的とする診療科です。治療は、全身に渡って行われることが多いため、そこで働く看護師は幅広い経験や知識が必要になります。

主な仕事内容は、一般診療看護師と同様に投薬、注射や点滴、採血などの検査を行います。それに加えて形成外科看護師は、身体の形成を行うための外科領域の科なので、手術前後の準備、片付けをはじめ手術中の器具の受け渡しなどのオペ業務があります。また、患者さんの心のケアとして、患者さんが不安にならないように手術前後の声かけやフォローなども行います。

特に、先天性異常で生まれた子どもに対しては、我が子を受け入れられない両親に、将来を見据えた適切な時期に適切な治療を行えるように医療の情報提供を行い、不安感を和らげたりします。また、事故などで外傷を負った場合には、本人や家族の精神的な動揺も大きいので心のケアも行います。形成外科で働く看護師の業務は、オペ室業務から患者さんや家族の心のケアまで担い多岐にわたっています。

次に、形成外科とよく混同しやすい整形外科があります。よく似た名前ですが治療が全く違います。整形外科は、身体の内側つまり、表からは見えない骨や関節、筋肉など運動機能障害を治療する診療科です。一方、表から見える身体表面の肌などの異常を伴う身体の見た目を治療するのが形成外科なのです。