診療科目によって違う看護業務と適性について
皮膚に関する治療を行う診療科目には、一般的な皮膚科と美容皮膚科の二つに分けることができます。同じ皮膚科でも性質が大きく異なっているので、看護師として勤務する場合は、どちらの皮膚科で働きたいのかよく考えなくてはいけません。
一般的な皮膚科は、火傷やアトピー性皮膚炎、水疱瘡などの皮膚に現れる疾患の治療を行います。看護師は塗り薬を患部に塗ったり、パッチテストの準備や処方される薬の説明などを担当します。皮膚疾患は症状が改善していく様子が視覚的に分かるので、患者さんの病気を治す手伝いができたことへの達成感を感じやすく、やりがいも大きい仕事です。そのため、成果をリアルに実感したい方に向いています。
一方で美容皮膚科の場合は、病気を治療することを目的にしているわけではありません。皮膚をきれいに若々しく保つことが目的です。具体的には肌のシミやしわを目立たなくする治療やレーザー脱毛、ピーリングなどを行います。看護師はこれらの治療や検査に関わることになります。プラセンタや高濃度ビタミンCなどの美容点滴も看護師の仕事です。医療行為として認定されているレーザー脱毛は、エステで行われる光脱毛よりも出力が大きいので、扱う上では注意が必要です。美容皮膚科は、医療機関によって、肌質改善やレーザー脱毛などの中でどれを重視しているのかが違うので、同じ診療科目でも仕事内容に大きな違いがあります。美容について学べることも多いので、美意識の高い方におすすめです。
このように、皮膚治療一つを例にあげても、診療科目によって看護師が担当する業務は異なります。また、やりがいや学べることも違ってくるので、看護師は、自分の適性や目標に応じて診療科目を選ぶことが大切です。